事業所得

領収書がたまって記帳が終わらない確定申告
1月から間に合う作業と頼む流れ

小松優馬

小松 優馬

公認会計士(登録番号43196)・税理士(登録番号151214)

監査法人での上場企業監査・上場準備CFO経験を経て独立。港区浜松町で個人・法人の税務をサポート。YouTubeチャンネル「公認会計士・税理士 小松ゆうま」運営。

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この記事のポイント

  • 令和8年分の申告と納付の期限は、原則として令和9年3月15日です
  • 青色申告の55万円・65万円の控除は、期限内に申告しないと受けられません
  • 税務調査で売上の帳簿を示せないと、加算税が重くなる場合があります
  • 記帳から頼むときは、通帳・カードの明細・領収書の3つをまずそろえます

まず結論:1月からでも、3月15日までに帳簿と申告を仕上げられる場合があります

令和8年分の申告と納付の期限は、原則として令和9年3月15日です(No.2020)。

帳簿は、通帳・カードの明細・領収書から作れます。

ただし、年明けでは間に合わない手続きと、期限後に失う控除があります。

分かれ目は、期限までに帳簿と申告を終えられるかどうかです。

分かれ目は、期限までに帳簿と申告を終えられるかどうかです
分かれ目は、期限までに帳簿と申告を終えられるかどうかです

1月から間に合う作業と、もう間に合わない作業があります

間に合うのは、令和8年分の帳簿づけと申告です。

作業期限(原則)1月から始めた場合
令和8年分の帳簿づけ申告の前まで取引の量しだいで間に合わせられます
青色申告の55万円・65万円の控除令和9年3月15日までの申告承認済みで要件を満たせば受けられます
令和8年分の青色申告の承認申請令和8年3月15日原則として間に合いません
令和9年分からの青色申告の承認申請令和9年3月15日間に合います

承認申請の期限は、原則としてその年の3月15日です(所得税法144条)。

1月16日以後に開業した年は、開業した日から2か月以内です(同条)。

令和8年の終わりごろに開業した方は、2か月以内なら令和8年分も申請できます(同条)。

55万円の控除は、正規の簿記(一般には複式簿記)での記帳が要件です(No.2072)。

貸借対照表などを添えて、期限内に申告することも要件です(同)。

65万円には、さらにe-Taxでの送信か、優良な電子帳簿の保存が要ります(同)。

承認のない方は白色申告で、白色でも帳簿をつけて保存する義務があります(所得税法232条1項)。

令和9年分から青色申告にするなら、承認申請は原則として令和9年3月15日までです。

補足

令和9年分からは、書面での申告だと青色申告特別控除の上限は10万円です(国税庁の案内)。詳しくは令和9年分からの改正の記事へ。

期限を過ぎると、控除が減り、加算税と延滞税がかかる場合があります

期限後だと、青色申告の55万円・65万円の控除は受けられず、最高10万円です(No.2072)。

還付を受ける申告でも、55万円・65万円には期限内の提出が要ります(同)。

計算例

例:65万円の控除を受けられたはずの方が、期限を過ぎて10万円になった場合

増える所得 650,000円 − 100,000円 = 550,000円 税率10%の区分なら 550,000円 × 10% = 55,000円 税率20%の区分なら 550,000円 × 20% = 110,000円

増える所得税の、一定の前提を置いた目安です(税率はNo.2260)。増えた所得が同じ税率の区分に収まり、基礎控除の額も変わらない前提です。復興特別所得税と住民税は含めていません。

期限後申告では、申告内容等によって無申告加算税がかかります(No.2024)。

調査の事前通知の前に自主的に出した場合は、納める税金の5%です(同)。

法定申告期限から1か月以内など、一定の要件を満たすとかからない場合もあります(同)。

納める税金は申告書を出した日が納期限で、納付の日までの延滞税もかかります(同)。

加算税の段階は、無申告のペナルティの記事で解説しています。

期限内に出せる段取りを、先に組むことが大切です。

急いで記帳すると、年のずれや二重の計上が起きます

まとめて記帳するときは、次の4つの誤りに気をつけます。

  • 12月の経費を1月払いで翌年分にする ― 12月中に債務が確定した分は令和8年分です(No.2210)。
  • 同じ支払いを、領収書と明細の両方から入れる ― 経費が二重になり、所得が少なく計算されます。
  • 事業の口座から出た私用の支払いを経費にする ― 家事上の費用は必要経費になりません(No.2210)。
  • 私用が混ざる支払いを根拠なく分ける ― 業務に直接必要と明らかに区分できる額だけが必要経費です(同)。

注意

国税庁のQ&Aが示す、令和5年分以後の扱いです(問1・問2)。税務調査で売上の帳簿を示さないと、帳簿に記載すべき事項の申告漏れの加算税の割合が10%加重されます。帳簿の売上の記載が本来の2分の1未満なら10%、3分の2未満なら5%の加重です。対象は過少申告加算税・無申告加算税で、事業所得・不動産所得などの方です(問3・問5)。調査を受けていない状況で自主的に期限後申告をした場合は、対象外です(問4)。

同じQ&Aは、請求書・領収書の控えを袋や箱にためただけでは、売上の帳簿と認めていません(問10)。

年月日・相手・金額の分かる売上の控えを日付順に整理すれば、この措置では帳簿として扱われます(同)。

記帳から頼むときは、通帳・カードの明細・領収書の3つをそろえます

最低限そろえていただくのは、次の3つです。

そろえる物記帳での使いみち
事業で使った通帳(ネット銀行は入出金明細)売上の入金と、引落し・振込の経費を拾います
クレジットカードの利用明細(1年分)カード払いの経費を拾います
領収書・レシート現金払いの経費と、支払いの中身を確かめます

売上の請求書の控えと前年の申告書の控えも、あればお送りください。

領収書などの書類は、撮影して送った後も捨てずに保存します。

依頼のときの書類の全体は、個人事業主の確定申告を頼む費用の記事で一覧にしています。

通帳とカードの明細で取引を拾い、領収書で中身を確かめます。

記帳から頼む流れは、見積りから電子申告まで6つの段階です

弊所では、次の順に進みます。

  1. 60秒見積りで「個人事業・フリーランス」と「記帳代行を希望する」を選びます
  2. 見積りを送ると、2日以内に代表から正式なお見積りとご説明が届きます
  3. ご契約のあと必要資料の一覧をお送りし、資料はスマホで撮影して送れます
  4. 弊所が明細をもとに記帳し、中身の分からない取引をまとめてお尋ねします
  5. 決算書と申告書をご確認いただき、電子申告で提出します
  6. 仕訳数が確定した時点で、記帳代行の仕訳分を別途ご請求します

見積りを送信しただけでは、ご契約になりません。

資料が早くそろうほど、期限までの日数を確認と質問に使えます。

資料をそろえる順番を決めて、記帳を進めます
資料をそろえる順番を決めて、記帳を進めます

ここまではご自身で、ここから先は個別判断です

ご自身で進められるのは、次の4つです。

  1. 通帳・カードの明細・領収書を、月ごとに分けて集める
  2. 私用の支払いに印をつけ、事業の取引と分ける
  3. 領収書のない現金払いを、相手・内容とともにメモに書き出す
  4. 売上の請求書の控えを、日付順に並べる

集めた資料から帳簿を組み立て、決算書にまとめる段階からが個別判断です。

私用が混ざる支払いの区分と、年をまたぐ取引の年分は、個別の判断です。

私用が混ざる支払いは、区分の根拠を確かめます
私用が混ざる支払いは、区分の根拠を確かめます

税理士に頼むと変わるのは、記帳から申告までを一続きで仕上げられることです

小松公認会計士・税理士事務所では、次の作業を行います。

  • 必要資料の一覧のご案内と、画像・PDFでの受け取り
  • 通帳・カードの明細・領収書からの記帳と、不明な取引のご質問
  • 二重の計上・私用の支払い・年をまたぐ経費の確認
  • 青色申告決算書または収支内訳書と、確定申告書の作成
  • 期限内の電子申告での提出と、納付のご案内

代表(公認会計士・税理士)が最初から最後まで作成し、担当者は変わりません。全国どこからでも、オンラインで完結します。

料金の目安

基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。事業所得の料金は、経費を引く前の1年分の売上で決まります。

記帳代行は基本8,000円+1仕訳80円(税込 基本8,800円+1仕訳88円)です。60秒見積りには、記帳代行の基本料金のみ含まれます。仕訳分は申告書作成後に仕訳数が確定してから別途ご請求します。

通常料金での計算例です。売上300万円までの事業所得で記帳代行を頼み、消費税の申告はなく、その他控除セットを使う前提です。内訳は32,000円+39,000円+8,000円+6,000円です。合計は85,000円(税込93,500円)です。仕訳が400件なら、80円×400件=32,000円(税込35,200円)が別途加わります。計算例は一定の前提を置いた目安です。

ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。

この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること

制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。

小松公認会計士・税理士事務所 代表 小松優馬 登録者6,900人超

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  • お話を伺って、「あなたの場合はどうなるか」をはっきりお答えします
  • 必要な書類のご案内から申告まで、まるごとお任せいただけます
  • 料金は先にお見積り。全国どこでも、オンラインで完結できます

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よくある質問(FAQ)

Q1. 領収書の整理も記帳も終わっていません。それでも確定申告を頼めますか?

頼めます。弊所では、通帳・カードの明細・領収書をお預かりし、記帳代行で帳簿から作ります。記帳代行の料金は、基本料金と仕訳数に応じた料金です。仕訳の分は、申告書の作成後に仕訳数が確定してから別途ご請求します。資料は早めにお送りください。

Q2. 1月から記帳を始めても、65万円の青色申告特別控除は受けられますか?

令和8年分は、青色申告の承認を受けている方が対象です。正規の簿記で記帳し、貸借対照表などを添えて令和9年3月15日までに申告することが要件です。65万円には、さらにe-Taxでの送信か優良な電子帳簿の保存が要ります(No.2072)。

Q3. 確定申告の期限に間に合わないと、どうなりますか?

期限後申告になり、申告内容等によって無申告加算税と延滞税がかかります(No.2024)。調査の事前通知の前に自主的に出した場合は、納める税金の5%です。無申告加算税は、法定申告期限から1か月以内など一定の要件を満たすとかかりません。青色申告の55万円・65万円の控除も受けられません。

Q4. 通帳とカードの明細があれば、領収書は捨ててもよいですか?

捨てずに保存してください。明細で日付と金額は分かりますが、何を買ったかは領収書で確かめます。保存期間は、青色申告で原則7年(請求書などは5年)です(No.2070)。白色申告では、領収書などの書類が5年です(No.2080)。撮影して送った後も、原本は保管してください。

免責事項

本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。所得税法144条・232条1項、租税特別措置法25条の2、タックスアンサーNo.2020「確定申告」・No.2024「確定申告を忘れたとき」・No.2070「青色申告制度」・No.2072「青色申告特別控除」・No.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」・No.2210「必要経費の知識」・No.2260「所得税の税率」、国税庁「帳簿の提出がない場合等の加算税の加重措置に関するQ&A」(令和4年10月)、国税庁の令和9年分以後の青色申告特別控除の案内(令和8年8月)、弊所の料金表の内容を扱っています。帳簿を記録する時期の定め、現金主義による所得計算の特例、優良な電子帳簿の要件と届出書、スキャナ保存など電子帳簿保存法の要件、令和9年分以後の65万円・75万円の控除の要件と前々年の収入金額が1,000万円を超える方の扱い、相続により業務を承継した場合の承認申請の期限、無申告加算税の段階ごとの割合と加重・不適用の要件の細目、延滞税の割合と計算、過少申告加算税と重加算税、消費税の申告と帳簿・請求書等の保存、10万円以上の資産の償却、在庫の評価、家事按分の割合の決め方、年末までの支払いで決まる控除、銀行やカード会社の明細の再発行の手続き、住民税・個人事業税への影響は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の税額と料金は所得や取引の内容によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。

参考資料・出典

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領収書や通帳がたまったままでも、令和8年分の申告の期限は原則として令和9年3月15日です。青色申告の55万円・65万円の控除は、承認済みでも期限内に申告しないと受けられません。代表税理士が、通帳・カードの明細・領収書からの記帳と、中身の分からない取引の確認を行います。資料がそろえば、決算書と確定申告書の作成から、期限内の電子申告まで通して担当します。全国どこからでもオンラインで完結します。資料がそろい始めた段階で、お早めにご依頼ください。

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小松 優馬

公認会計士・税理士/元監査法人

大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。税務の専門性を高めるため独立。判例ベースの適正申告・節税にこだわり、お客様の人生設計を支える税務パートナーとして活動中。YouTubeチャンネル「税理士 小松ゆうま」では税務情報を発信中(登録者7,000人超)。

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