この記事のポイント
- 最初に確かめるのは居住者か非居住者かで、申告の対象になる所得の範囲が変わります
- 非永住者以外の居住者は、現地で税金を引かれた海外の収入も課税の対象です
- 英語の明細は原則取引日の相場で円にし、配当は外国の税金を引く前の額で計上します
- 非居住者で申告が要る方は納税管理人を届け出ます。提出は税理士が代わって送信できます
まず結論:海外の収入や資産がある申告は、海外にいたままでも頼めます
海外の年金・給与・口座・不動産がある方の申告は、オンラインで依頼を進められます。
最初に確かめるのは、日本の居住者か非居住者かです。
次に、収入の明細・外国の税金の書類・送金の記録をそろえ、円に直します。
提出は、税理士が代わってe-Taxで送信すれば、税理士の電子署名だけでできます。
非居住者で確定申告が必要な方は、納税管理人(申告や納付を代わりにする人)の届出も要ります。

依頼の流れは、見積りから電子申告までの6段階です
やり取りはオンラインで、来所は要りません。
- 60秒見積りに海外収入の額などを入れ、料金を確かめる
- 見積りを送ると、2日以内に正式なお見積りがメールで届く
- Web会議・お電話・メールで、20分ほどご状況を確かめる
- ご納得いただいてからご契約となる
- 必要書類を、スマホの撮影などでアップロードする
- 弊所が申告書を作成し、電子申告で提出する
時差がある国からは、メールでのやり取りも選べます。英語の明細も同じようにアップロードできます。
最初に確かめるのは、居住者か非居住者かです
区分によって、日本で課税される所得の範囲が変わります(No.2010)。
| 区分 | どんな人か | 課税される所得 |
|---|---|---|
| 非永住者以外の居住者 | 国内に住所があるか、引き続き1年以上居所がある人 | 国内外のすべての所得 |
| 非永住者 | 居住者のうち、日本国籍がなく、過去10年以内に国内に住所か居所があった期間の合計が5年以下の人 | 国外源泉所得(国外で生じた所得)以外の所得と、国外源泉所得のうち国内で支払われた分・国外から送金された分 |
| 非居住者 | 居住者以外の人 | 国内源泉所得(日本国内で生じた所得) |
住所は客観的事実で判定します。外国に183日以上滞在していても、日本の居住者となる場合があります(No.2012)。
1年以上の予定で海外の支店などに転勤すると、一般的には非居住者となります(No.1926)。
集める書類は、収入の種類ごとに変わります
書類は、収入の明細と外国の税金の証明に分けてそろえます。
| 海外の収入など | 集める書類の例 | 確かめること |
|---|---|---|
| 年金 | 支払通知、年間の受取額の明細 | 外国の社会保険などの制度に基づく年金は、申告不要の制度を使えません(No.1600) |
| 給与 | 給与明細、年間の給与の証明 | 源泉徴収義務のない者からの給与は、還付になる人を除き申告が必要です(No.1900) |
| 利子・配当・株式 | 口座の年間明細、売買の報告書 | 国外で支払われ、国内で源泉徴収されない預金の利子は総合課税(ほかの所得と合算)です(手引き) |
| 不動産の家賃 | 賃貸契約書、管理会社の報告書 | 国外の中古建物の赤字には制限があります(No.1391) |
| 外国の税金 | 現地の申告書の写し、納付の証明 | 外国税額控除(日本の税額から差し引く制度)に使います(No.1240) |
米国の書類なら、給与はW-2、配当は1099-DIV、年金は1099-Rなどです(米国内国歳入庁)。
注意
外国税額控除は、明細書や外国の税金の証明書類を添付した場合に限り使えます(所得税法95条10項)。

英語の明細は、原則として取引日の相場で円に直します
外貨の取引は、原則として計上すべき日のTTM(銀行の売りと買いの相場の中間)で円に直します。
根拠は所得税法57条の3第1項と所得税基本通達57の3-2です。
家賃など業務の所得は継続適用を条件に別の方法があり、海外株の売買にも別の定めがあります。
配当の収入金額は、外国所得税額を差し引く前の金額です(No.1330)。
計算例
例:配当1,000米ドルから外国の税金100米ドルが引かれた場合(TTMは150円と仮定)
収入金額 1,000米ドル × 150円 = 150,000円 外国の税金 100米ドル × 150円 = 15,000円 手取りで入れた場合 900米ドル × 150円 = 135,000円金額と相場は仮定で、一定の前提を置いた目安です。
送金の記録は、課税の範囲と控除の確認に使います
海外との送金の記録も、年ごとに残します。使う場面の例は次の2つです。
- 非永住者の方 ― 国外源泉所得のうち、国外から送金された分も課税の対象です(No.2010)。
- 国外に住む親族の扶養控除などを受ける方 ― 親族関係書類と送金関係書類の添付か提示が要ります。外国語の書類は翻訳文も必要です。年末調整などで出した書類は除きます(手引き)。
海外に住む方は、納税管理人と納付の方法を先に決めます
非居住者でも、国内の家賃や不動産の売却などは、日本で確定申告が必要になる場合があります。
その所得が所得控除の合計を超えると、原則として翌年3月15日までに申告します(No.1926)。
年を通じて海外に住む方の所得控除は、雑損(国内の資産の損失に限る)・寄附金・基礎控除です(同)。
確定申告が必要な方は、納税管理人を定めて税務署長に届け出ます(国税通則法117条1項・2項)。
国内に住所か居所がある人から選びます。法人でも個人でも構いません(No.1923)。
届出書の提出時期は、定めたときか出国の日までです(国税庁A1-7)。
ポイント
国外に住む方の納付手続きは5つです(国税庁G-2-9)。①クレジットカード②ダイレクト納付③インターネットバンキング等です。④国外からの円建ての送金⑤納税管理人による納付もあります。①には金額の上限があり、②③には国内の預貯金口座などが要ります。④は事前に国外納付専用窓口へ連絡します。
納税管理人を指定していると、還付金の振込先はその名義の口座です(確定申告Q&AのQ43)。
確定申告が必要な方が届出をせず年の途中で出国すると、申告の期限は出国の時までです(No.1926)。
日本を離れる方は出国時の課税の記事、海外の不動産を売る方は海外不動産の売却の記事もご覧ください。
海外の申告の誤りは、税額や控除に響きます
区分や書類の確認不足で、次の誤りが起きます。
- 現地で税金を引かれたので申告しない ― 非永住者以外の居住者は、全ての所得が課税の対象です(所得税法7条1項1号)。
- 海外の中古建物の赤字を給与と相殺する ― 簡便法で償却した部分の損失は、生じなかったものとみなされます(No.1391)。
- 国外財産調書を出さない ― 12月31日の国外財産が5,000万円超の居住者(非永住者を除く)は、翌年6月30日までに出します。未提出でその財産の申告漏れがあると、加算税が5%加重されます(No.7456)。
ここまではご自身で、ここから先は個別判断です
ご自身で進められるのは、次の4つです。
- 海外の収入・口座・不動産を、国名とあわせて一覧にする
- 出国日・帰国日と、海外に住んだ期間を書き出す
- 明細・外国の税金の書類・送金の記録を年ごとに保存する
- 受取日・外貨の金額・引かれた税金を一覧にする
居住者の区分、国外源泉所得の範囲、租税条約の扱いは、事実で分かれる個別判断です。
帰国や出国の年は、居住者の期間と非居住者の期間で課税の範囲が分かれます(No.1926・No.1935)。

税理士に頼むと変わるのは、書類の読み取りと提出までの手間です
小松公認会計士・税理士事務所では、次の作業を行います。
- 居住者か非居住者かなど、ご状況の確認と必要書類のご案内
- 英語の明細の読み取りと、収入や外国の税金の円換算
- 外国税額控除の明細書と、国外財産調書の作成
- 確定申告書の作成と電子申告
最初から最後まで税理士が作成し、担当者は変わりません。
料金の目安
基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。
通常料金(税別)での計算例です。給与所得・その他控除セット各6,000円、海外収入(外国税額控除)500万円以下37,000円です。32,000円+6,000円×2+37,000円=81,000円(税込89,100円)です。計算例は一定の前提を置いた目安です。
国外財産調書(5,000万円超保有時)は35,000円(税込38,500円)です。ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。
この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること
制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。
登録者6,900人超
小松公認会計士・税理士事務所 代表
小松 優馬公認会計士・税理士
- お話を伺って、「あなたの場合はどうなるか」をはっきりお答えします
- 必要な書類のご案内から申告まで、まるごとお任せいただけます
- 料金は先にお見積り。全国どこでも、オンラインで完結できます
YouTube「税理士 小松ゆうまチャンネル」(登録者6,900人超)で、税金の話を分かりやすく解説しています。動画を見てみる
初回相談は無料です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 海外で税金を引かれた収入も、日本で確定申告が必要ですか?
非永住者以外の居住者は、国内外のすべての所得が課税の対象です(所得税法7条1項1号)。現地で税金が引かれていても、それだけで申告が不要にはなりません。外国の税金は、書類を添えて外国税額控除で調整できる場合があります(No.1240)。
Q2. 海外に住んだまま、日本の確定申告を税理士に頼めますか?
オンラインで依頼を進められます。税理士が代わってe-Taxで送信するときは、税理士の電子署名だけで足ります。本人の利用者識別番号は別に要ります。ただし、非居住者で確定申告が必要な方は、納税管理人の届出が要ります。国内に住所か居所がある人から定めます(国税通則法117条1項・2項)。
Q3. 英語の明細の金額は、どの相場で円に直しますか?
原則は、計上すべき日のTTM(電信売相場と電信買相場の仲値)です(所得税基本通達57の3-2)。配当の収入金額は、外国所得税額を差し引く前の金額です(No.1330)。不動産所得などの業務の所得には、継続適用を条件とする別の方法もあります。海外株の売買は、売りと買いで別の相場を使う定めがあります(措置法通達)。
Q4. 英語の書類は、日本語に訳す必要がありますか?
国外に住む親族の控除では、外国語の親族関係書類と送金関係書類に翻訳文も必要です(国税庁の手引き)。年末調整などで出した書類は除きます。そのほかの書類の扱いは、種類ごとに確かめます。英語の明細は、ほかの資料と同じようにアップロードできます。
免責事項
本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。所得税法2条1項3号〜5号・7条1項・57条の3第1項・95条1項・10項、国税通則法117条1項・2項、国外送金等調書法5条1項、所得税基本通達57の3-2、租税特別措置法(株式等に係る譲渡所得等関係)の取扱いについて37の10・37の11共-6、タックスアンサーNo.1240「居住者に係る外国税額控除」・No.1330「配当金を受け取ったとき(配当所得)」・No.1391「不動産所得が赤字のときの他の所得との通算」・No.1600「公的年金等の課税関係」・No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」・No.1923「海外勤務と納税管理人の選任又は解任」・No.1926「海外勤務中に不動産所得などがある場合」・No.1935「海外勤務者が帰国したときの確定申告」・No.2010「納税義務者となる個人」・No.2012「居住者・非居住者の判定(複数の滞在地がある人の場合)」・No.2875「居住者と非居住者の区分」・No.7456「国外財産調書の提出義務」、国税庁の手続案内A1-7、G-2-9「国外から利用可能な納付手続」、確定申告期に多いお問合せ事項Q&AのQ43、令和7年分の確定申告の手引き(国外居住親族の書類・総合課税の利子所得)、e-Taxの電子署名等の省略の案内とよくある質問、米国内国歳入庁の各書式の案内、弊所の料金表の内容を扱っています。国外源泉所得の範囲の細目、外国税額控除の控除限度額と繰越控除の計算、対象にならない外国の税の細目、外国の税金の納付が確定する時期、令和9年分以後の防衛特別所得税と外国税額控除の関係、住民税の外国税額控除、海外の配当の課税方式の選択と配当控除、海外の株式の売却の計算、外貨預金の為替差損益、外貨の換算の別の方法の細目、国外中古建物の簡便法の細目と売却時の取得費、非永住者の送金の範囲の細目、国外送金等調書、国外居住親族の年齢や送金額の要件、租税条約の内容、社会保障協定、恒久的施設がある非居住者の課税、国内の家賃の源泉徴収、非居住者の給与・年金・配当・利子・株式の譲渡の課税、出国時の課税、帰国した年の計算の細目、海外の不動産の売却、海外での申告の方法、相続税・贈与税、マイナンバーと利用者識別番号の取得、納付手続きの条件の細目、納税管理人の報酬、特定納税管理人の制度、予定納税、国どうしの金融口座情報の交換は扱っていません。外国語の書類の翻訳文は国外居住親族の書類についてのみ記載しており、そのほかの書類の扱いは示していません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の税額や料金は個々の事情によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。
参考資料・出典
- 国税庁 タックスアンサー No.2010「納税義務者となる個人」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2010.htm
- 国税庁 タックスアンサー No.1240「居住者に係る外国税額控除」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1240.htm
- 国税庁 タックスアンサー No.1926「海外勤務中に不動産所得などがある場合」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1926.htm
- 国税庁 所得税基本通達 法第57条の3《外貨建取引の換算》関係(57の3-2)https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/11a/01.htm
- 国税庁 G-2-9「国外から利用可能な納付手続」https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/nofu_tetsuduki.htm
海外の収入や資産がある確定申告を、海外からでも任せませんか
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