この記事のポイント
- 給与1か所・2,000万円以下などの条件で、給与以外の所得20万円以下なら所得税の申告は原則不要です
- 報酬の源泉徴収・2か所目の給与・経費のかさむ物販があると、確かめることが増えます
- インボイス登録をした方は、原則として消費税の申告(期限は翌年3月31日)も要ります
- 料金は基本料金に所得・控除ごとの単価を足した額で、最低料金があります
まず結論:頼むかは、副業の種類・売上・インボイスの有無で分かれます
会社員の副業の申告は、種類・売上・インボイス(適格請求書)登録の有無で、要る手続きが変わります。
頼んだほうがよいのは、報酬の源泉徴収・売上の規模・インボイス登録で手続きが増える方です。

申告が要るかは、給与以外の所得が20万円を超えるかで決まります
給与を1か所から受ける会社員は、給与以外の所得が20万円を超えると、原則として申告が必要です。
給与が年2,000万円以下で、全部が源泉徴収の対象である場合の基準です(No.1900)。比べるのは、経費を引いた後の所得です(所得税法121条1項1号)。
所得税が不要でも、住民税の申告は要る場合があります(副業の20万円ルールの記事)。
頼んだほうがよいかは、5つの事情で見分けます
当てはまる事情が増えるほど、計算と手続きが増えます。
| 事情 | 加わること | 頼むかの目安 |
|---|---|---|
| 原稿料・講演料などの報酬 | 差し引かれた税金の精算 | 件数が少なければご自身でも |
| アルバイトなど2か所目の給与 | 年末調整されない給与の合算 | 源泉徴収票がそろえばご自身でも |
| 物販・業務委託で経費がかさむ | 経費の集計と所得の区分の判断 | 区分に迷えば依頼をご検討 |
| 前々年の副業(雑所得)の収入が300万円超 | 請求書などの保存 | 書類の整理から依頼をご検討 |
| インボイス登録をしている | 消費税の申告 | 申告が2つになり依頼をご検討 |
副業の種類で、申告に加わる計算が変わります
原稿料や講演料は、原則として支払う側が所得税を差し引きます(No.2795)。差し引かれた税金は、確定申告で過不足を精算します(No.2020)。
謝礼の精算は、講演料・原稿料をもらった会社員の記事で扱っています。
営利目的で続ける物販や業務委託は、事業所得などでなければ業務に係る雑所得です(No.1500)。
ポイント
事業所得かは、社会通念上(世間一般の見方で)事業といえる程度の活動かで判定します。帳簿書類を保存していない副業は、事業所得ではなく雑所得などに当たります。収入300万円超で事業と認められる事実があれば別です(所得税基本通達35-2の注)。
雑所得の赤字は、給与など他の所得と差し引けません(No.1500)。

売上が増えた方とインボイス登録をした方は、決まりが加わります
売上が増えたり登録したりすると、決まりと申告が増えます。
前々年の業務に係る雑所得の収入が300万円超なら、書類の保存が要ります(No.1500)。入出金の際に作られた請求書や領収書などです(同)。1,000万円を超えると、収支内訳書などの添付も要ります(同)。
インボイスの発行事業者に登録すると、原則として消費税の申告が要ります。
登録中は、2年前の課税売上高が1,000万円以下でも、納税義務は免除されません(No.6501)。
免税事業者から登録した方は、要件を満たせば令和8年分まで2割特例を使えます(国税庁の特設ページ)。納める消費税を、売上の消費税の2割にする特例です。
令和9年分・令和10年分は、要件を満たす個人に3割特例があります(国税庁の令和8年度改正特集)。
注意
消費税の確定申告書は、所得税とは別に出します。期限は、申告・納付とも原則として翌年3月31日です(No.6601)。
登録した後は、所得税と消費税の2つの申告を前提に段取りを組みます。
給与の書類と副業の書類は、分けてそろえて渡します
書類は、給与・副業の収入・経費などに分けてそろえます。
源泉徴収票は、勤務先が翌年1月31日までに交付します(所得税法226条1項)。年の途中で退職した場合は、退職後1か月以内です(同)。
| 区分 | 主な書類 | 使いみち |
|---|---|---|
| 給与 | 勤務先ごとの源泉徴収票 | 給与と差し引かれた税金 |
| 副業の収入 | 請求書・入金の記録・支払明細 | 差し引かれる前の金額と税額 |
| 副業の経費 | 領収書、副業用の口座・カードの明細 | 経費の集計 |
| 物販の方 | 仕入れと年末の在庫の記録 | 売上原価の計算(所得税法37条1項) |
| 登録した方 | インボイス登録の通知書 | 消費税の申告 |
控除の書類と、前年の申告書の控え(あれば)も渡します。書類はスマホの画像やPDFで送れ、郵送もできます。
書類の渡し漏れや区分の誤りで、申告がずれます
次の5つは、書類や区分の取り違えで起きる誤りです。
- 報酬の振込額だけを収入にする ― 差し引かれた税金の精算も漏れます(No.2020)。
- 2か所目の源泉徴収票を渡さない ― 年末調整されない給与が抜けます(No.1900)。
- 帳簿書類なしで、赤字を給与と差し引く ― 雑所得なら差し引けません(No.1500)。
- 前々年の副業収入300万円超の年に、入出金の書類を捨てる ― 保存が必要です(No.1500)。
- 登録後も所得税の申告だけで終える ― 消費税の申告と納付が別に要ります(No.6601)。
どれも、書類がそろえば依頼の段階で確かめられる点です。
ここまではご自身で、ここから先は個別判断です
依頼の前に、ご自身でできるのは次の4つです。
- 副業の収入を、差し引かれる前の金額と源泉徴収税額で書き出す
- 経費の領収書と、副業用の口座・カードの明細をそろえる
- 勤務先ごとの源泉徴収票を受け取る
- 前々年の副業の収入と、インボイス登録の有無を確かめる
記録がそろい登録もない副業1種類なら、国税庁の作成コーナーで申告できます(No.1900)。
事業所得か雑所得か、経費の範囲、消費税の計算方法は個別判断です。

税理士に頼むと変わるのは、区分の判断と2つの申告の段取りです
小松公認会計士・税理士事務所では、副業の申告で次の作業を行います。
- 申告が必要かの判定と、その根拠のご説明
- 必要資料のご案内と、支払明細と入金の突き合わせ
- 活動の実態と帳簿を確かめての、所得の区分の判断
- 給与と副業を合わせた確定申告書と、登録した方の消費税の申告書の作成・電子申告
代表(公認会計士・税理士)が一貫して作成し、全国どこからでもオンラインで完結します。
帳簿づけまで任せるかは、確定申告の丸投げの費用の記事もご覧ください。

料金と依頼の流れ:60秒見積りで所得と控除を選びます
依頼は、次の4段階で進みます。
- 60秒見積りで、所得と控除を選んで送る
- 2日以内に、代表から正式なお見積りが届く
- 20分ほどのご相談で、ご状況を確かめる
- ご納得のうえご契約となり、必要資料の一覧が届く
書類がそろってから完了まで、2〜3週間が目安です。
料金の目安
基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。
雑所得で申告する方は、1年分の売上で「副業・雑所得」の料金が決まります。300万円まで22,000円、500万円まで38,000円、1,000万円まで64,000円です。税込では24,200円・41,800円・70,400円です。1,000万円超は個別見積です。事業所得の方は、60秒見積りの「個人事業・フリーランス」の料金です。
給与所得とその他控除セットは、各6,000円(税込6,600円)です。2割特例・3割特例・簡易課税による消費税の申告は、18,000円(税込19,800円)です。本則課税は32,000円(税込35,200円)です。記帳代行は基本8,000円(税込8,800円)です。1仕訳80円(税込88円)の分は、申告書の作成後に別途ご請求します。
お見積りには、申告書の作成と電子申告、必要書類のご案内が含まれます。追加料金が発生する場合は、必ず事前にご説明します。
通常料金での計算例です。給与所得、売上300万円までの副業・雑所得、その他控除セット、2割特例の消費税の申告の場合です。32,000円+6,000円+22,000円+6,000円+18,000円=84,000円です。税込では92,400円です。計算例は一定の前提を置いた目安です。
60秒見積りでは「会社員・年金」と、雑所得なら「副業・その他の所得」を選びます。雑所得の方の消費税と記帳代行は、お見積りの際に加えます。ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。
この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること
制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。
登録者6,900人超
小松公認会計士・税理士事務所 代表
小松 優馬公認会計士・税理士
- お話を伺って、「あなたの場合はどうなるか」をはっきりお答えします
- 必要な書類のご案内から申告まで、まるごとお任せいただけます
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YouTube「税理士 小松ゆうまチャンネル」(登録者6,900人超)で、税金の話を分かりやすく解説しています。動画を見てみる
初回相談は無料です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 副業の確定申告は、自分でできますか?
副業が1種類で記録がそろい、インボイス登録もない方は、ご自身で申告できる場合があります。国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成・提出できます(No.1900)。差し引かれた税金の精算、2か所目の給与、所得の区分、消費税の申告が加わると、確かめることが増えます。
Q2. 副業の確定申告を頼むと、料金は何で決まりますか?
基本料金に、所得・控除ごとの単価を足した額です。副業・雑所得の料金は、1年分の売上の規模で決まります。インボイス登録をした方は、原則として消費税の申告の料金も加わります。最低料金があり、金額と計算例はこの記事の「料金の目安」に載せています。
Q3. インボイス登録をした副業でも、2割特例は使えますか?
免税事業者から登録した方は、要件を満たせば令和8年分まで使えます(国税庁の特設ページ)。要件には、2年前の課税売上高が1,000万円以下であることなどがあります。令和9年分・令和10年分は、要件を満たす個人に3割特例があります(令和8年度改正)。
Q4. 税理士に依頼するとき、どんな書類を渡せばよいですか?
勤務先ごとの源泉徴収票と、副業の請求書・入金の記録・支払明細が中心です。経費の領収書と、副業用の口座・カードの明細も渡します。物販の方は仕入れと年末の在庫の記録、登録した方はインボイスの通知書も渡します。ご契約の後に、必要資料の一覧をお送りします。
免責事項
本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。所得税法37条1項・121条1項・226条1項、所得税基本通達35-2、タックスアンサーNo.1500「雑所得」・No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」・No.2020「確定申告」・No.2795「原稿料や講演料等を支払ったとき」・No.6501「納税義務の免除」・No.6601「申告と納税」、国税庁の「2割特例 特設ページ」と「令和8年度税制改正特集」、港区の住民税の申告の案内、弊所の料金表の内容を扱っています。給与を2か所以上から受ける方の基準の細目、所得税法121条1項ただし書(給与の支払者に資産を貸す場合など)、同族会社の役員の扱い、住民税の申告の基準と徴収方法の選び方、事業所得と雑所得の区分の判断要素の細目と裁判例、資産の譲渡による所得の区分、青色申告の要件と青色申告特別控除、経費の範囲と家事按分、在庫の評価方法、現金主義の特例、報酬の源泉徴収の対象の範囲と税率、令和9年分以後の復興特別所得税・防衛特別所得税、支払調書、消費税の特定期間の判定・課税売上高の計算・簡易課税の届出、2割特例・3割特例の計算方法と適用できない場合の細目、7・5・3割控除、インボイス登録をするかどうかの判断、加算税・延滞税、社会保険は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の料金は所得・控除の種類と売上の規模によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。
参考資料・出典
- e-Gov法令検索「所得税法」(121条・226条)https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033
- 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm
- 国税庁 タックスアンサー No.1500「雑所得」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1500.htm
- 国税庁 所得税基本通達「法第35条《雑所得》関係」(35-2)https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/09.htm
- 国税庁 インボイス制度特設サイト「令和8年度税制改正特集」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice-review/index.htm
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