この記事の答え
- 白色で申告中の人は、青色にしたい年の3月15日までに承認申請書を出します
- 令和9年分から切り替えるなら期限は令和9年3月15日(月)。帳簿は1月1日の分から要ります
- 令和9年分から書面申告の控除は最高10万円。65万円は事業規模・複式簿記・期限内e-Taxが要ります
令和9年分から青色にするなら、期限は令和9年3月15日です
白色で申告している個人事業主や大家も、青色申告に切り替えることができます。切り替えるには、税務署へ「青色申告承認申請書」を出して、承認を受けます。
申請の期限は、原則として、青色申告にしたい年の3月15日です。令和9年分から切り替える人の期限は、令和9年3月15日(月)です。

期限が土曜日・日曜日・祝日などに当たるときは、休み明けの日が期限です。相続で業務を引き継いだ場合は、別の期限があります。
ポイント
令和9年3月15日は、令和8年分の確定申告の期限と同じ日です。申告の準備と一緒に、申請書も用意します。
申請書は、e-Tax(インターネットでの提出)で出せます。書面で作り、税務署へ持参するか送付することもできます。
家賃収入のある大家は、貸している部屋の数にかかわらず申請できます。これから事業を始める人の届出は、開業したときの届出の記事をご覧ください。
3月に申請する人も、帳簿は1月1日の分から付けます
切り替える人の帳簿には、青色にした年の1月1日からの取引を記録します。承認は、申請した日からではなく、その年分の所得税について受けるからです。
税務署は、青色にしたい年の帳簿が決まりどおりでないとき、申請を却下することがあります。切り替える年の1月1日には、在庫があれば棚卸しをし、現金や預金などの残高を整理して記録します。
青色申告の帳簿は、決算書(貸借対照表と損益計算書)を作れる複式簿記が原則です。現金出納帳や経費帳などの簡易な帳簿でも、青色申告はできます。
- 令和9年1月1日:在庫と残高を整理し、帳簿を付け始める
- 令和9年3月15日まで:申請書を出す(令和8年分は白色で申告)
- 令和9年12月31日:それまでに承認か却下の通知がなければ、承認とみなされる
- 令和10年3月15日まで:令和9年分を青色で申告する
前の年から事業や貸付けを続けている人の例です。
注意
Aさんは、申請書を令和9年3月20日に出しました。期限を過ぎたので、令和9年分は青色申告にできません。青色にできるのは、早くても令和10年分からです。
Bさんは、承認の通知が来てから帳簿を付けるつもりでした。通知が来ないまま、12月31日に承認とみなされることがあります。待っている間の取引も、記録が要ります。
令和9年分から、65万円の控除には期限内のe-Taxが必要です

令和9年分から、青色申告特別控除の要件が変わります。青色申告特別控除は、青色申告の人が所得から差し引ける金額です。令和9年分から切り替える人は、最初の年から新しい要件で考えます。
令和8年分までは、要件を満たせば、書面の申告でも55万円の控除を受けられました。令和9年分からは、書面で申告すると控除は最高10万円です。
65万円
- 事業所得か、事業として行う規模の不動産所得がある
- 複式簿記で記帳している
- 決算書と申告書を、期限内にe-Taxで送る
最高10万円
- 65万円の要件に当たらない青色申告
- 書面で申告した場合
- 簡易な帳簿の人で、前々年の事業の収入が1,000万円を超える場合は、10万円も受けられない
65万円の要件に加え、電子帳簿の保存などの要件を満たすと75万円です。控除額は、その所得の金額が限度です。
家賃収入だけの大家は、事業として行う規模の貸付けでないと、65万円の控除は受けられません。75万円の控除の要件などは、令和9年分からの控除の改正の記事で解説しています。
申請と記録の準備まではご自身で、帳簿の形は個別判断です

ご自身で進められるのは、期限までの申請と、1月からの記録の準備までです。申請書の様式と記載要領は、国税庁のホームページにあります。
次のことは、売上の規模や事業の内容を見ての個別判断になります。
- 65万円を目指して複式簿記にするか、簡易な帳簿にするか
- 家賃収入の貸付けが、事業として行う規模に当たるか
- 家族に給与を払うときの届出と金額
弊所にご依頼いただくと、青色申告特別控除を受けるための帳簿と申告の形をご提案します。小松公認会計士・税理士事務所では、領収書と通帳から帳簿を作る記帳代行もお引き受けしています。代表(公認会計士・税理士)が決算書と申告書を作り、電子申告で提出します。全国どこからでもオンラインで完結します。
料金の目安
基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。
現在の料金表での、通常料金の計算例です。売上300万円以下の事業所得は39,000円、社会保険料などのその他控除セットは6,000円です。基本料金と合わせて77,000円(税込84,700円)です。消費税の申告と記帳代行がない場合の、一定の前提を置いた目安です。
記帳代行は、基本8,000円(税込8,800円)と1仕訳80円(税込88円)です。仕訳の料金は、申告書の作成後に仕訳数が確定してから別途ご請求します。ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。
この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること
制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。
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小松公認会計士・税理士事務所 代表
小松 優馬公認会計士・税理士
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よくある質問(FAQ)
Q1. 令和8年分の申告から、青色申告にできますか?
前の年から事業や貸付けを続けている人は、令和8年分の申請の期限が過ぎているため、できません。令和8年分は白色で申告し、令和9年分から青色にするなら、令和9年3月15日までに申請します。
Q2. 家族に給与を払っています。ほかに出す書類はありますか?
事業を手伝う家族への給与を経費にするには、「青色事業専従者給与に関する届出書」も出します。期限は原則として、経費にしたい年の3月15日です。家族の年齢や働き方、事業の規模などの要件があります。
Q3. 白色申告のままでも、帳簿は必要ですか?
必要です。国税庁の資料では、事業所得や不動産所得がある白色申告の人も、収入と経費を帳簿に記録し、保存します。日々の合計だけをまとめて書くなど、簡易な方法でもよいとされています。
Q4. 申請書を出したあと、承認の通知は届きますか?
承認か却下をするときは、書面で通知されます。青色にしたい年の12月31日までに通知がなければ、その日に承認されたものとみなされます。その年11月1日以後に新たに業務を始めた場合は、翌年2月15日です。
免責事項
本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。所得税法57条・120条・143条〜148条・232条、所得税法施行規則55条〜58条・60条、租税特別措置法25条の2(所得税法等の一部を改正する法律〈令和8年法律第12号〉による改正後のものと、同法附則33条を含む)、国税通則法10条、所得税基本通達143-1、国税庁の手続案内A1-8、タックスアンサーNo.2070・No.2072・No.2080、国税庁のリーフレット「【令和9年分確定申告から適用】優良な電子帳簿の保存又はデジタルシームレス保存により75万円の青色申告特別控除を適用しましょう!」、弊所の料金表の内容を扱っています。相続で業務を引き継いだ場合の申請期限、年の途中で別の種類の業務を始めた場合の期限、期限後に出した申請書の扱い、青色申告の承認の取消しや取りやめの後の再申請、現金主義による所得計算の特例(この特例を使う人は65万円・75万円の控除を受けられません)、75万円の控除の要件と届出の細目、事業として行う貸付けの規模の判定、青色事業専従者給与の要件と金額の細目、帳簿の具体的な付け方と保存期間、純損失の繰越しなど青色申告のほかの特典、消費税の届出、個人事業税・住民税、令和9年分以後の税率の改正、控除による税額の差は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の料金はご依頼の内容によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。
参考資料・出典
- 国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」(所得税法144条・147条)https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm
- 国税庁 タックスアンサー No.2070「青色申告制度」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm
- 国税庁「【令和9年分確定申告から適用】優良な電子帳簿の保存又はデジタルシームレス保存により75万円の青色申告特別控除を適用しましょう!」(租税特別措置法25条の2)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/0026007-003_02.pdf
- e-Gov法令検索「所得税法」(143条〜148条)https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033
- e-Gov法令検索「所得税法施行規則」(57条・60条)https://laws.e-gov.go.jp/law/340M50000040011
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