事業所得

白色申告から青色申告への切り替え
令和9年分からなら申請は3月15日まで

この記事の答え

  • 白色で申告中の人は、青色にしたい年の3月15日までに承認申請書を出します
  • 令和9年分から切り替えるなら期限は令和9年3月15日(月)。帳簿は1月1日の分から要ります
  • 令和9年分から書面申告の控除は最高10万円。65万円は事業規模・複式簿記・期限内e-Taxが要ります
小松優馬

小松 優馬

公認会計士(登録番号43196)・税理士(登録番号151214)

監査法人での上場企業監査・上場準備CFO経験を経て独立。港区浜松町で個人・法人の税務をサポート。YouTubeチャンネル「公認会計士・税理士 小松ゆうま」運営。

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令和9年分から青色にするなら、期限は令和9年3月15日です

白色で申告している個人事業主や大家も、青色申告に切り替えることができます。切り替えるには、税務署へ「青色申告承認申請書」を出して、承認を受けます。

申請の期限は、原則として、青色申告にしたい年の3月15日です。令和9年分から切り替える人の期限は、令和9年3月15日(月)です。

青色申告にするには、期限までに申請書を出します
青色申告にするには、期限までに申請書を出します
図1 あなたの申請の期限は?
質問 青色にしたい年の1月16日以後に、新しく事業や貸付けを始めましたか?前の年から事業や貸付けを続けていて、白色で申告している人は「いいえ」です。
はい始めた日から2か月以内が期限です
いいえ青色にしたい年の3月15日が期限です

期限が土曜日・日曜日・祝日などに当たるときは、休み明けの日が期限です。相続で業務を引き継いだ場合は、別の期限があります。

ポイント

令和9年3月15日は、令和8年分の確定申告の期限と同じ日です。申告の準備と一緒に、申請書も用意します。

申請書は、e-Tax(インターネットでの提出)で出せます。書面で作り、税務署へ持参するか送付することもできます。

家賃収入のある大家は、貸している部屋の数にかかわらず申請できます。これから事業を始める人の届出は、開業したときの届出の記事をご覧ください。

3月に申請する人も、帳簿は1月1日の分から付けます

切り替える人の帳簿には、青色にした年の1月1日からの取引を記録します。承認は、申請した日からではなく、その年分の所得税について受けるからです。

税務署は、青色にしたい年の帳簿が決まりどおりでないとき、申請を却下することがあります。切り替える年の1月1日には、在庫があれば棚卸しをし、現金や預金などの残高を整理して記録します。

青色申告の帳簿は、決算書(貸借対照表と損益計算書)を作れる複式簿記が原則です。現金出納帳や経費帳などの簡易な帳簿でも、青色申告はできます。

図2 令和9年分から青色にする人の流れ
  1. 令和9年1月1日:在庫と残高を整理し、帳簿を付け始める
  2. 令和9年3月15日まで:申請書を出す(令和8年分は白色で申告)
  3. 令和9年12月31日:それまでに承認か却下の通知がなければ、承認とみなされる
  4. 令和10年3月15日まで:令和9年分を青色で申告する

前の年から事業や貸付けを続けている人の例です。

注意

Aさんは、申請書を令和9年3月20日に出しました。期限を過ぎたので、令和9年分は青色申告にできません。青色にできるのは、早くても令和10年分からです。

Bさんは、承認の通知が来てから帳簿を付けるつもりでした。通知が来ないまま、12月31日に承認とみなされることがあります。待っている間の取引も、記録が要ります。

令和9年分から、65万円の控除には期限内のe-Taxが必要です

家賃収入の大家は、貸付けの規模で受けられる控除が変わります
家賃収入の大家は、貸付けの規模で受けられる控除が変わります

令和9年分から、青色申告特別控除の要件が変わります。青色申告特別控除は、青色申告の人が所得から差し引ける金額です。令和9年分から切り替える人は、最初の年から新しい要件で考えます。

令和8年分までは、要件を満たせば、書面の申告でも55万円の控除を受けられました。令和9年分からは、書面で申告すると控除は最高10万円です。

図3 令和9年分からの控除額の分かれ目(主な要件)

65万円

  • 事業所得か、事業として行う規模の不動産所得がある
  • 複式簿記で記帳している
  • 決算書と申告書を、期限内にe-Taxで送る

最高10万円

  • 65万円の要件に当たらない青色申告
  • 書面で申告した場合
  • 簡易な帳簿の人で、前々年の事業の収入が1,000万円を超える場合は、10万円も受けられない

65万円の要件に加え、電子帳簿の保存などの要件を満たすと75万円です。控除額は、その所得の金額が限度です。

家賃収入だけの大家は、事業として行う規模の貸付けでないと、65万円の控除は受けられません。75万円の控除の要件などは、令和9年分からの控除の改正の記事で解説しています。

申請と記録の準備まではご自身で、帳簿の形は個別判断です

貸付けが事業の規模に当たるかは、個別に判断します
貸付けが事業の規模に当たるかは、個別に判断します

ご自身で進められるのは、期限までの申請と、1月からの記録の準備までです。申請書の様式と記載要領は、国税庁のホームページにあります。

次のことは、売上の規模や事業の内容を見ての個別判断になります。

  • 65万円を目指して複式簿記にするか、簡易な帳簿にするか
  • 家賃収入の貸付けが、事業として行う規模に当たるか
  • 家族に給与を払うときの届出と金額

弊所にご依頼いただくと、青色申告特別控除を受けるための帳簿と申告の形をご提案します。小松公認会計士・税理士事務所では、領収書と通帳から帳簿を作る記帳代行もお引き受けしています。代表(公認会計士・税理士)が決算書と申告書を作り、電子申告で提出します。全国どこからでもオンラインで完結します。

料金の目安

基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。

現在の料金表での、通常料金の計算例です。売上300万円以下の事業所得は39,000円、社会保険料などのその他控除セットは6,000円です。基本料金と合わせて77,000円(税込84,700円)です。消費税の申告と記帳代行がない場合の、一定の前提を置いた目安です。

記帳代行は、基本8,000円(税込8,800円)と1仕訳80円(税込88円)です。仕訳の料金は、申告書の作成後に仕訳数が確定してから別途ご請求します。ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。

この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること

制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。

小松公認会計士・税理士事務所 代表 小松優馬 登録者6,900人超

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よくある質問(FAQ)

Q1. 令和8年分の申告から、青色申告にできますか?

前の年から事業や貸付けを続けている人は、令和8年分の申請の期限が過ぎているため、できません。令和8年分は白色で申告し、令和9年分から青色にするなら、令和9年3月15日までに申請します。

Q2. 家族に給与を払っています。ほかに出す書類はありますか?

事業を手伝う家族への給与を経費にするには、「青色事業専従者給与に関する届出書」も出します。期限は原則として、経費にしたい年の3月15日です。家族の年齢や働き方、事業の規模などの要件があります。

Q3. 白色申告のままでも、帳簿は必要ですか?

必要です。国税庁の資料では、事業所得や不動産所得がある白色申告の人も、収入と経費を帳簿に記録し、保存します。日々の合計だけをまとめて書くなど、簡易な方法でもよいとされています。

Q4. 申請書を出したあと、承認の通知は届きますか?

承認か却下をするときは、書面で通知されます。青色にしたい年の12月31日までに通知がなければ、その日に承認されたものとみなされます。その年11月1日以後に新たに業務を始めた場合は、翌年2月15日です。

免責事項

本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。所得税法57条・120条・143条〜148条・232条、所得税法施行規則55条〜58条・60条、租税特別措置法25条の2(所得税法等の一部を改正する法律〈令和8年法律第12号〉による改正後のものと、同法附則33条を含む)、国税通則法10条、所得税基本通達143-1、国税庁の手続案内A1-8、タックスアンサーNo.2070・No.2072・No.2080、国税庁のリーフレット「【令和9年分確定申告から適用】優良な電子帳簿の保存又はデジタルシームレス保存により75万円の青色申告特別控除を適用しましょう!」、弊所の料金表の内容を扱っています。相続で業務を引き継いだ場合の申請期限、年の途中で別の種類の業務を始めた場合の期限、期限後に出した申請書の扱い、青色申告の承認の取消しや取りやめの後の再申請、現金主義による所得計算の特例(この特例を使う人は65万円・75万円の控除を受けられません)、75万円の控除の要件と届出の細目、事業として行う貸付けの規模の判定、青色事業専従者給与の要件と金額の細目、帳簿の具体的な付け方と保存期間、純損失の繰越しなど青色申告のほかの特典、消費税の届出、個人事業税・住民税、令和9年分以後の税率の改正、控除による税額の差は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の料金はご依頼の内容によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。

参考資料・出典

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青色申告への切り替えでは、申請の期限と、1月1日からの帳簿の準備が大切です。弊所が、青色申告特別控除を受けるための帳簿と申告の形をご提案し、記帳代行から青色申告決算書・確定申告書の作成、電子申告まで担当します。全国どこからでもオンラインで完結します。料金は60秒見積りで確かめられますので、申請の期限に間に合うよう、ご依頼をご検討ください。

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小松 優馬

公認会計士・税理士/元監査法人

大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。税務の専門性を高めるため独立。判例ベースの適正申告・節税にこだわり、お客様の人生設計を支える税務パートナーとして活動中。YouTubeチャンネル「税理士 小松ゆうま」では税務情報を発信中(登録者7,000人超)。

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