確定申告

中古住宅の住宅ローン控除
築年数・耐震の要件と、思い込みで起きる失敗

この記事の答え

  • 昭和57年以後築は耐震の要件を満たします。昭和56年以前は取得前2年以内の証明か改修の申請が要ります
  • 令和8年以後に入居し、省エネなどの証明がない中古は、上限が年14万円・期間は10年です
  • 例:残高2,500万円・証明なしで控除14万円。長期優良の上限で計算すると年3万5千円過大(目安)
小松優馬

小松 優馬

公認会計士(登録番号43196)・税理士(登録番号151214)

監査法人での上場企業監査・上場準備CFO経験を経て独立。港区浜松町で個人・法人の税務をサポート。YouTubeチャンネル「公認会計士・税理士 小松ゆうま」運営。

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中古住宅は、建てた時期と耐震の証明で対象かが決まります

中古の戸建てやマンションを買った人も、要件を満たせば住宅ローン控除を受けられます。昭和57年1月1日以後に建てられた家なら、耐震の要件を満たします。それより前の家は、取得前2年以内の耐震の証明か、取得までの改修の申請が必要です。

中古住宅も、要件を満たせば住宅ローン控除の対象です
中古住宅も、要件を満たせば住宅ローン控除の対象です

住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%を所得税から引く仕組みです。

図1 中古住宅の耐震の要件 30秒チェック
質問1 家は、昭和57年1月1日以後に建てられましたか?申告では、登記事項証明書(家の登記の記録)で示します。
はい耐震の要件を満たします
いいえ質問2へ進みます
質問2 家を取得する日より前の2年以内に、耐震の基準に合うと証明されましたか?耐震基準適合証明書(基準に合うことを示す書類)などで示します。
はい耐震の要件を満たします
いいえ原則として対象外です

取得する日までに耐震改修の申請をし、入居までに改修と証明を終えた家は対象です。この場合の上限は、年14万円・10年です。どの家も、床面積や入居の時期など、ほかの要件も満たす必要があります。

昭和56年以前の家は、取得前2年以内の証明も改修の申請もないと、後から調べても間に合いません。

令和8年以後の入居は、家の性能の証明で上限と期間が変わります

中古住宅の上限と期間は、入居の年と家の証明で決まります
中古住宅の上限と期間は、入居の年と家の証明で決まります

省エネなどの証明がない中古住宅は、1年の控除の上限が14万円、期間は10年です。令和8年以後に入居した家は、証明があれば上限か期間が広がります。

図2 令和8年以後に入居した中古住宅の、1年の控除の上限
証明なし(10年)
14万円
省エネ基準(13年)
14万円
長期優良・低炭素・ZEH水準(13年)
24万5千円

19歳未満の扶養親族がいる人や、夫婦のどちらかが40歳未満の人は、証明のある家の上限が上がります。省エネ基準は21万円、長期優良などは31万5千円です(40㎡台の家を除く)。

新築との主な違いは2つあります。1つめに、新築は、省エネの証明がない家は令和6年以後の入居なら原則として対象外です。中古は、証明がなくても10年間の対象です。

2つめに、長期優良住宅と低炭素住宅の上限は、新築より中古が低くなります。令和8年以後の入居では、新築31万5千円、中古24万5千円です(子育て世帯等の上乗せ前)。

計算例

例:令和8年に中古マンションを買った会社員のAさん

Aさんの家に省エネなどの証明はなく、年末のローン残高は2,500万円です。

2,500万円 × 0.7% = 17万5千円 → 上限の14万円

Aさんの控除額は14万円です。家は昭和57年以後の建築で、床面積50㎡以上・所得2,000万円以下とします。購入代金が残高以上で、所得税から全額を引ける前提です。一定の前提を置いた目安です。

思い込むと、控除を逃すか、後で税金を納め直すことになります

家族で住む家の控除は、買った時の書類で要件を確かめます
家族で住む家の控除は、買った時の書類で要件を確かめます

思い込みの失敗には、使えるのに申告しない形と、使えないのに控除する形があります。

注意

Bさん:令和6年に、昭和60年築の家を買いました。築年数で対象外だと思い込み、申告しませんでした。築年数の要件は、原則として令和3年までの入居の決まりです。Bさんの家は、耐震の要件を満たしています。

Cさん:昭和55年に建てられた家を取得した後に、耐震の調査を受けました。取得前の証明も改修の申請もないため、控除を受けられません。

Dさん:長期優良住宅の証明書がないのに、上限24万5千円で計算しました。Aさんと同じ残高なら、1年に3万5千円多く控除しています。

Bさんのように申告しなかった年の分は、後から申告できます。確定申告の義務がない会社員なら、その年の翌年1月1日から5年間です。ただし、医療費控除などで確定申告書を出した年は、後から住宅ローン控除を足せません。税務署長がやむを得ない事情を認めた場合は別です。

確定申告で多く控除した年は、修正申告(申告のやり直し)をします。不足の税金と、利息にあたる税金を納めます。税務署の調査の事前通知の後に直すと、原則として上乗せの税金もかかります。

書類の確認まではご自身で、区分の判断から先は個別判断です

初年度は、家とローンの書類をそろえて確定申告をします
初年度は、家とローンの書類をそろえて確定申告をします

ご自身でできるのは、書類で建てた日と証明書の有無を確かめるところまでです。

図3 ご自身の確認と、個別判断の線引き

ご自身で確かめること

  • 登記事項証明書の建てた日と床面積
  • 耐震や省エネの証明書が手元にあるか
  • ローンの年末残高

個別判断になること

  • 証明書の日付や種類が要件に合うか
  • どの区分の上限と期間になるか
  • リフォームや親の援助がある場合の計算

初年度の書類と手続きは、住宅ローン控除の初年度の記事にあります。頼むかどうかは、自分で申告できるかの記事をご覧ください。

小松公認会計士・税理士事務所では、代表(公認会計士・税理士)が最初から最後まで申告書を作成します。必要書類をご案内し、電子申告まで行います。資料はスマホで撮影して送れるので、全国どこからでもオンラインで完結します。

料金の目安

基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。

会社員で、給与所得6,000円・住宅ローン控除15,000円・その他控除セット6,000円の例です。基本料金と合わせて59,000円(税込64,900円)です。65,000円に満たないため、最低料金の65,000円(税込71,500円)になります。一定の前提を置いた目安です。

ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。

この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること

制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。

小松公認会計士・税理士事務所 代表 小松優馬 登録者6,900人超

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よくある質問(FAQ)

Q1. 中古マンションの床面積は、広告の面積で判断しますか?

いいえ。登記事項証明書の床面積で判断し、マンションは専有部分の床面積で見ます。原則は50㎡以上です。令和8年以後の入居なら、40㎡以上50㎡未満も対象です。ただし、合計所得金額が1,000万円以下の年に限ります。

Q2. 中古住宅を買ってリフォームしました。工事の費用も対象になりますか?

対象の増改築等に当たる工事なら、入居の前後を問わず、原則として取得の控除と別に計算して合計します。合計の上限は、それぞれの上限のうち最も高い額です。対象外の軽微な修繕は、入居前に行った場合に限り、家の取得価額に含めて計算します。

Q3. 親から中古の家を買いました。住宅ローン控除を受けられますか?

取得の時もその後も生計を一にする親族からの取得は、対象外です。贈与で取得した家も対象外です。また、親族や知人からの借入金は、控除の対象になる借入金に当たりません。

免責事項

本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。租税特別措置法41条(1項・3項・6項・7項・9項・17項・35項〜37項)、租税特別措置法施行令26条2項・3項、国税庁タックスアンサーNo.1211-1・No.1211-3・No.1211-5・No.1214・No.2026・No.2030、住宅借入金等特別控除のQ&A(Q8・Q10)、確定申告書等作成コーナーの質問と回答(SSAJ020-SUE128)、令和8年度税制改正の大綱、弊所の料金表の内容を扱っています。令和7年までに入居した場合の上限と期間、買取再販住宅と増改築等の控除の計算、調書方式の添付書類、要耐震改修住宅の申請の手続き、耐震や省エネの証明書の種類と取得の時期の細目、気候風土適応住宅、子育て世帯等の判定の細目、連帯債務・共有の計算、住宅取得等資金の贈与や補助金を受けた場合の計算、住民税から差し引く額、3,000万円控除など売却の特例との関係、合計所得金額の計算、年末調整で控除を受けた年の直し方、過少申告加算税・延滞税の割合と計算、やむを得ない事情の判断は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の控除額は住宅の区分・入居年・借入の状況で変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。

参考資料・出典

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中古住宅の住宅ローン控除は、建てた時期と証明書で、受けられるかどうかと上限・期間が変わります。弊所では、代表(公認会計士・税理士)が家とローンの書類を拝見します。初年度の確定申告書の作成から電子申告まで担当します。資料はスマホで撮影して送れるので、全国どこからでもオンラインで完結します。料金は60秒見積りで確かめられますので、申告の準備とあわせてご依頼をご検討ください。

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小松 優馬

公認会計士・税理士/元監査法人

大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。税務の専門性を高めるため独立。判例ベースの適正申告・節税にこだわり、お客様の人生設計を支える税務パートナーとして活動中。YouTubeチャンネル「税理士 小松ゆうま」では税務情報を発信中(登録者7,000人超)。

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