確定申告

住宅ローン控除の初年度は何をする?
確定申告の必要書類と入居年別の控除額

この記事の答え

  • 入居した年の分を翌年に確定申告します。会社員も初年度は年末調整で受けられません。
  • 会社員は2年目から年末調整で受けられます。自営業の人などは毎年確定申告です。
  • 令和4年以後の入居は残高の0.7%。上限は年14万〜35万円で、対象外の新築もあります。
小松優馬

小松 優馬

公認会計士(登録番号43196)・税理士(登録番号151214)

監査法人での上場企業監査・上場準備CFO経験を経て独立。港区浜松町で個人・法人の税務をサポート。YouTubeチャンネル「公認会計士・税理士 小松ゆうま」運営。

YouTubeチャンネルを見る →

初年度は何をすればよいですか

新居に入居する家族
控除は入居した年の分から始まります

入居した年の分を、翌年に確定申告します。会社員の人も、初年度は確定申告が必要です。

住宅ローン控除は、年末のローン残高に応じた金額を、所得税から差し引く仕組みです。

たとえば、令和8年に入居した会社員のAさんは、令和8年分の確定申告を令和9年に行います。

図1 入居から2年目までの流れ(会社員の場合)
  1. 入居した年の年内
    借入先の手続きと、家の証明書を確かめる
  2. 翌年3月15日まで
    書類をそろえて確定申告をする
  3. 翌年の10〜11月ごろ
    税務署から控除の証明書が届く
  4. 翌年の年末調整
    証明書などを勤務先に出す

自営業の人と、給与が2,000万円を超えるなど年末調整を受けない人は、2年目以降も確定申告で控除を受けます。

確定申告の期間は、原則として翌年の2月16日から3月15日までです。税金が戻るだけの還付申告は、1月1日から出せます。

入居の年で、控除額と条件はどう変わりますか

家の鍵とローンの書類と電卓
上限は入居の年で変わります

控除額は「年末のローン残高×控除率」で、控除率は令和4年以後の入居なら0.7%です。入居の年と家の種類ごとに、1年の上限があります。

購入価格が残高より少ない人は、購入価格で計算します。補助金などは、購入価格から引きます。

表 1年の控除の上限( )は子育て世帯等

入居した年長期優良・低炭素ZEH水準省エネ基準それ以外
令和3年まで控除率1%で、上限も条件も別です(契約の時期により令和4年の入居も)
新築
令和4・5年
35万円31.5万円28万円21万円
新築
令和6・7年
31.5万円
(35万円)
24.5万円
(31.5万円)
21万円
(28万円)
原則0円
新築
令和8・9年
14万円
(21万円)
新築
令和10〜12年
原則0円
中古
令和4〜7年
21万円14万円
中古
令和8〜12年
24.5万円
(31.5万円)
14万円
(21万円)
14万円

令和8年に省エネ基準の新築へ入居したBさんは、子育て世帯等ではありません。残高が3,000万円でも、控除額は上限の14万円です。一定の前提を置いた目安です。

  • 控除を受けられる年数は13年です。中古は、令和7年までの入居と「それ以外」が10年です。
  • 子育て世帯等は、19歳未満の扶養親族がいる人と、夫婦のどちらかが40歳未満の人です。入居の年の12月31日で判定し、令和8年以後の入居は50㎡以上の家に限ります。
  • 「原則0円」の新築の例外と、令和10年以後の区域の条件は、FAQをご覧ください。
  • 買取再販住宅(業者が改修して売る中古)と増改築は別の表です。

主な条件は、次のとおりです。

  • 床面積が50㎡以上で、半分以上が自分の住まいである
  • その年の所得が2,000万円以下である(年収から経費などを引いた後の金額)
  • 取得から6か月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで住み続けている
  • 返済期間10年以上のローンである(親族や知人からの借入れなどは対象外)
  • 生計が同じ親族などから買った家や、贈与された家ではない
  • 入居の年と前2年・後3年に、前の家を売って3,000万円控除などを受けていない
  • 中古は、昭和57年以後の建築か、耐震基準に適合している

40㎡台の家は、所得が1,000万円以下の人に限ります。対象は新築の一部と、令和8年以後に入居する中古です。

初年度の書類は何をそろえますか

ローン残高の書類と申告の準備をするパソコン
家とローンの書類をそろえます

確定申告書に、計算明細書と、家とローンの内容が分かる書類を付けて出します。

  • 計算明細書:国税庁の確定申告書等作成コーナーで入力すると、自動で作られます
  • 年末残高等証明書:借入先の金融機関から交付されます
  • 家の登記事項証明書:床面積はこの面積で判定します。計算明細書に不動産番号を書けば、省略できます
  • 売買契約書か工事請負契約書の写し
  • 家の種類を示す書類:住宅省エネルギー性能証明書、長期優良住宅の認定通知書の写しなど
  • 当てはまる人だけ:土地の書類、補助金の通知書、贈与税の申告書の写し、耐震の証明書など

新築の性能証明書は、原則として取得の日より前の調査が条件です。年内に、引渡しの書類の中にあるかを確かめてください。

ポイント

調書方式とは、金融機関が年末の残高を税務署へ直接知らせる方式です。対応する借入先は、国税庁の一覧などで確かめます。対応する借入先へ「住宅ローン控除の適用申請書」を出した人は、年末残高等証明書の添付が要りません。

調書方式の人は、入居の年内に、マイナポータルで「e-Taxからの情報取得希望」を済ませます。翌年2月中旬に残高の情報が届きます。間に合わなくても、返済計画表を見て入力すれば申告できます。

申告を忘れたら、あとから直せますか

手帳と置き時計
申告には期限があります

確定申告書を出していない年は、あとから申告できます。控除を書かずに出した年は、更正の請求(払いすぎた税金を直す手続き)でも足せません。

図2 あとからできること、できないこと

あとからできる

  • 確定申告書を出していない年の申告(翌年1月1日から5年間)
  • 原則3月15日までの申告書の出し直し

あとからできない

  • 控除を書かずに確定申告書を出した年の追加
  • 一般の家で申告した後に、省エネ住宅などへ変えること
  • 申告が遅れた分だけ、控除の年数を延ばすこと

この5年間は、確定申告の義務がない会社員などの場合です。令和8年中は令和3年分から、令和9年中は令和4年分から申告できます。先の申告の還付の処理が済むと、出し直せません。控除の追加は、税務署長がやむを得ない事情を認めたときに限り、書類を出して受けられます。

医療費控除だけを申告した年などが、足せない年に当たります。次の年分からは、条件を満たせば申告できます。

失敗の例

省エネ住宅の証明書を付けず、一般の家として申告した人がいます。後から省エネ住宅に変える更正の請求は、認められませんでした(令和7年9月26日の裁決)。初年度に一般の家として申告すると、2年目以降も変えられません。

どこまで自分でできますか

パソコンを見ながら内容を確かめる2人
事情に合わせて確かめます

家もローンも1人の名義で、親の援助や前の家の売却がなければ、ご自身でも申告しやすい形です。書類の準備と入力までは、ご自身で進められます。

共有名義や連帯債務、親の援助、前の家の売却、増改築があると、計算が変わります。ここから先は個別判断です。線引きは頼むかどうかの判断の記事をご覧ください。

小松公認会計士・税理士事務所では、家の種類に合う書類をご案内し、申告する区分を確かめます。持分や援助がある人は、対象の金額を計算します。

料金の目安

基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。最低料金は65,000円(税込71,500円)です。

例は、給与所得と住宅ローン控除の人です。32,000円+6,000円+15,000円=53,000円(税込58,300円)です。65,000円に満たないため、最低料金になります。計算例は一定の前提を置いた目安です。

ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。

あわせて読みたい

よくある質問(FAQ)

Q1. ふるさと納税のワンストップ特例を申請しました。初年度はどうなりますか?

確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は無効になります。申請した寄附の分も寄附金控除に含めて、確定申告書に書きます。詳しくは住宅ローン控除とふるさと納税の記事をご覧ください。

Q2. 所得税から引ききれない分はどうなりますか?

翌年度の住民税から引かれます。上限は所得税の課税所得などの5%で、最高9万7,500円です。平成26年から令和3年までの入居で消費税8%か10%の家は7%、最高13万6,500円です。市区町村への申告は要りません。

Q3. 表で「原則0円」の新築は、控除を受けられませんか?

建築の時期によっては年14万円・10年を受けられます。「それ以外」は令和5年末までの建築確認か令和6年6月30日までの建築です(40㎡台は建築確認だけ)。省エネ基準の家は令和9年末までの建築確認か令和10年6月30日までの建築です。

Q4. 令和10年以後に入居する新築には、ほかに条件がありますか?

土砂災害特別警戒区域など、災害の危険が高い区域にある新築は、原則として対象外です。一定の建替え・中古住宅・リフォームは、この条件の対象になりません。

免責事項

本記事は令和8年11月時点の法令・国税庁の公表資料(国土交通省・総務省・国税不服審判所の公表資料を含みます)に基づく一般的な解説です。控除の上限・年数・要件は、入居の年、住宅の種類、取得の形で細かく異なります。共有名義・連帯債務の計算、住宅取得等資金の贈与、前の家の売却の特例との関係、増改築、買取再販住宅、借換え、繰上返済、転勤と再居住、災害の特例の細部は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安です。具体的な判断は税理士にご確認ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。

参考資料・判例出典

この記事のお悩みは、小松公認会計士・税理士事務所にご相談ください

制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。

小松公認会計士・税理士事務所 代表 小松優馬 登録者6,900人超

小松公認会計士・税理士事務所 代表

小松 優馬公認会計士・税理士

  • お話を伺って、「あなたの場合はどうなるか」をはっきりお答えします
  • 必要な書類のご案内から申告まで、まるごとお任せいただけます
  • 料金は先にお見積り。全国どこでも、オンラインで完結できます

YouTube「税理士 小松ゆうまチャンネル」(登録者6,900人超)で、税金の話を分かりやすく解説しています。動画を見てみる

初回相談は無料です。

住宅ローン控除の初年度申告は無料相談から

住宅ローン控除の初年度は、家の種類に合う書類をそろえて確定申告をします。一般の家として申告すると、2年目以降も変えられません。共有名義や親の援助があると、計算も変わります。引渡しのときの書類をお手元にご用意のうえ、まずは無料相談をご利用ください。代表税理士が直接ご対応します。

無料相談を申し込む 確定申告サポートの詳細を見る 約60秒で料金を自動見積り

小松 優馬

公認会計士・税理士/元監査法人

大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。税務の専門性を高めるため独立。お客様の人生設計を支える税務パートナーとして活動中。YouTubeチャンネル「税理士 小松ゆうま」では税務情報を発信中(登録者7,000人超)。

関連記事

個人確定申告の料金
令和8年分 確定申告 お引き受け開始中

確定申告の料金を約60秒で確認

所得の種類と資料の状態を選ぶだけ。令和8年12月31日までのお申込みで10%OFF。割引後の料金がその場で分かります

個人 60秒見積り

住宅ローン控除の初年度申告のご相談

初回相談は無料です。代表が直接ご対応します。

確定申告サポートの詳細を見る
法人60秒見積り 個人60秒見積り または自動見積りをせずに無料相談を申し込む