確定申告

RSUの確定申告を間違えたら
二重課税は更正の請求、申告漏れは修正申告

この記事の答え

  • 多く納めた分は更正の請求(原則、申告期限から5年以内)、少ない分は修正申告で直します
  • 売った株の取得費を0円にした人や、給与を二重に入れた人は、税金を多く納めていることがあります
  • 例:給与400万円とされた株を420万円で売り、取得費0円にすると税金が約81万円増えます(目安)
小松優馬

小松 優馬

公認会計士(登録番号43196)・税理士(登録番号151214)

監査法人での上場企業監査・上場準備CFO経験を経て独立。港区浜松町で個人・法人の税務をサポート。YouTubeチャンネル「公認会計士・税理士 小松ゆうま」運営。

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RSUの申告の誤りは、税金が多いか少ないかで直し方が決まります

RSU(制限株式ユニット)の申告の誤りに気づいたら、まず税金が多かったか少なかったかを確かめます。多く納めていたときは更正の請求、少なかったときは修正申告で直します。

多く納めた税金を取り戻せるのは、原則として申告期限から5年以内です
多く納めた税金を取り戻せるのは、原則として申告期限から5年以内です

更正の請求は、税金を減らすよう税務署に求める手続きです。修正申告は、足りなかった税金を自分で申告し直す手続きです。

図1 RSUの申告の誤りの直し方

多く納めていた:更正の請求

  • 原則として申告期限から5年以内
  • 例:売った株の取得費を0円にした
  • 例:同じ給与を二重に入れた

少なかった:修正申告

  • 税務署が税額を直すまで出せます
  • 早く出すほど負担が軽くなります
  • 例:RSUの給与を申告していなかった

申告期限は、原則として翌年3月15日です。最終的な税額などが変わらないときは、更正の請求はできません。

確定申告の義務がある人の5年は、申告書を出した日ではなく、申告期限から数えます。令和8年11月の時点では、原則として令和3年分から令和7年分までが対象です。令和3年分の期限は、原則として令和9年3月15日です。

取得費0円と給与の二重計上は、税金を多く納める誤りです

RSUの株を売った年は、取得費の入れ忘れに注意します
RSUの株を売った年は、取得費の入れ忘れに注意します

RSUの株は無料で受け取りますが、売るときの取得費は0円ではありません。取得費とは、その株を手に入れるのにかかった金額です。RSUの株では、原則として、給与として課税された金額が取得費になります。国税不服審判所の裁決も、この2つを同じ額としています。

取得費を0円にすると、給与で課税された分に、もう一度税金がかかります(二重課税)。

計算例

例:令和6年分で、取得費を0円にした会社員のBさん

Bさんが受け取ったRSUの株は、給与として400万円で課税されました。Bさんは同じ年に、その株を420万円で売りました。

正しい利益:420万円 − 400万円 = 20万円取得費0円の利益:420万円 − 0円 = 420万円

円への換算は済み、手数料やほかの株の売買はない前提です。一定の前提を置いた目安です。

図2 取得費で変わる、Bさんの売却益の税金
所得税など住民税
0円
約85万円
400万円
約4万円

左の金額は取得費です。令和6年分の税率(所得税など15.315%、住民税5%)で計算しました。順に853,230円と40,630円で、差は812,600円です。

もう1つは、同じ給与を二重に入れる誤りです。勤務先の源泉徴収票の支払金額にRSUの分が含まれていれば、別に足す必要はありません。足すと、同じ給与を2回数えることになります。含まれているかが分からないときは、勤務先に確かめます。

計算の全体は、RSU・ストックオプションの確定申告の記事で解説しています。

申告漏れなど少なかった誤りは、早く直すほど負担が軽くなります

RSUの株を受け取った日と株数を、一覧で確かめます
RSUの株を受け取った日と株数を、一覧で確かめます

RSUの給与を申告していなかったときなど、税金が少なかったときは修正申告をします。期限内に申告した人が、税務調査の事前通知の前に自分から直せば、上乗せの税金はかかりません。事前通知の後は原則5%、調査を受けた後は原則10%です。足りなかった税金には、利息にあたる税金もかかります。

円に直す日を誤ると、税金は多くも少なくもなります。外貨の金額は、取引を行った時の相場で円にする決まりです。年末の相場でまとめて換算すると、金額がずれることがあります。

注意

外国の親会社から株式報酬を受けた社員がいると、国内の勤務先は税務署へ書類を出します。期限は、原則として翌年3月31日です。

国税不服審判所の裁決に、会社員のCさんの事例があります。税務署は、この書類をもとにした資料を見たうえで、Cさんに電話で確認の連絡をしました。漏れていたのは、RSUなどの給与です。Cさんが電話の後に出した修正申告には、上乗せの税金がかかりました。

上乗せの税金の細目は、確定申告を間違えたときの直し方の記事にまとめています。

誤りの確認まではご自身で、その先は個別判断です

資料の送付から提出まで、オンラインで完結します
資料の送付から提出まで、オンラインで完結します

ご自身でできるのは、申告書の控えと資料を並べ、誤りの候補を探すところまでです。

図3 ご自身で確かめることと、個別判断になること

ご自身で確かめること

  • 源泉徴収票の給与と、申告した給与の額
  • 売った株の取得費が0円になっていないか
  • 受け取った日・売った日と株数の一覧

個別判断になること

  • 課税される日と、円に直す相場
  • 何回かに分けて受け取った株の取得費
  • どの年分を、どの手続きで直すか

税理士に頼むと、資料の確認から書類の提出までを任せられます。小松公認会計士・税理士事務所では、代表(公認会計士・税理士)が最初から最後まで作成します。権利確定時の給与と売却の所得を区分して計算し直し、更正の請求書などを作成・提出します。英文の明細もそのままお預かりでき、全国どこからでもオンラインで完結します。

料金の目安

更正の請求と修正申告の料金は、確定申告と同じ決まり方です。基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。

通常料金での計算例です。Bさんの1年分の単価は、給与所得6,000円とRSU(収入総額500万円以下)44,000円です。さらに、株式の売却(売却額3,000万円以下)29,000円と、その他控除セット6,000円です。基本料金を足すと117,000円(税込128,700円)です。一定の前提を置いた目安です。

ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。

この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること

制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。

小松公認会計士・税理士事務所 代表 小松優馬 登録者6,900人超

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  • お話を伺って、「あなたの場合はどうなるか」をはっきりお答えします
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初回相談は無料です。

あわせて読みたい

よくある質問(FAQ)

Q1. 申告期限から5年を過ぎた年の分は、取り戻せませんか?

原則として、5年を過ぎると更正の請求はできません。判決で計算のもとになった事実が違うと確定したときなどは、特例があります。確定した日の翌日から2か月以内なら、請求できます。

Q2. 税務署から確認の電話が来た後に直しても、上乗せの税金はかかりませんか?

かかることがあります。国税不服審判所の裁決に、RSUなどの申告漏れの事例があります。確認の電話を受けた後の修正申告に、過少申告加算税が課されました。調査があり、更正を予知して出したと判断されたためです。

Q3. 更正の請求書は、自分で作れますか?

国税庁の確定申告書等作成コーナーには、「更正の請求書・修正申告書作成コーナー」があります。金額を入れると税額が自動で計算され、作成できます。RSUの給与や取得費をどう直すかの判断が要るときは、税理士にご相談ください。

Q4. 何年分かをまとめて頼むと、料金はどうなりますか?

60秒見積りの金額は1年分です。年分ごとに、申告の種類(更正の請求・修正申告)と年分を選んで確かめられます。複数年分のご依頼は、ご相談のときにご案内します。

免責事項

本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。国税通則法10条・19条・23条・65条、所得税法57条の3・120条、所得税法施行令109条、国税庁タックスアンサーNo.2026「確定申告を間違えたとき」・No.1463「株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」・No.1464「譲渡した株式等の取得費」・No.9205「延滞税について」、法定調書「F1-43 外国親会社等が国内の役員等に供与等をした経済的利益に関する調書(同合計表)」(所得税法228条の3の2)、国税不服審判所の平成24年7月24日裁決・令和5年12月7日裁決、弊所の料金表の内容を扱っています。RSUが課税される日の判定、円換算に使う相場の種類と売却代金を換算する日の細目、源泉徴収票にRSUの分が含まれるかどうかの仕組み、何回かに分けて受け取った株の取得費の計算、ESPPとストックオプションの扱い、外国で引かれた税金(外国税額控除)、国外財産調書、住民税の直し方、新たに納める税金が多いときに過少申告加算税の割合が上がる部分(10%・15%)、帳簿に関する加算税の加算、無申告の場合の加算税、延滞税の割合と計算期間の特例、申告期限が個別に延長された場合の期間の数え方、判決などによる更正の請求の特例の細目、令和9年分以後の税率は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の税額は所得や控除の内容によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。

参考資料・出典

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RSUの申告は、取得費の入れ忘れや給与の二重計上、円に直す日の誤りで、税金が多くも少なくもなります。弊所では、代表税理士が株式報酬の資料をもとに、権利確定時の給与と売却の所得を区分して計算し直します。更正の請求書や修正申告書の作成・提出まで担当し、英文の明細もそのままお預かりします。全国どこからでもオンラインで完結します。料金は60秒見積りで確かめられます。多く納めた税金を取り戻せる5年の期限を過ぎる前に、ご依頼をご検討ください。

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小松 優馬

公認会計士・税理士/元監査法人

大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。税務の専門性を高めるため独立。判例ベースの適正申告・節税にこだわり、お客様の人生設計を支える税務パートナーとして活動中。YouTubeチャンネル「税理士 小松ゆうま」では税務情報を発信中(登録者7,000人超)。

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