確定申告

扶養控除・配偶者控除の年収の壁は?
令和8・9年分は136万円と178万円

この記事の答え

  • 家族の収入が給与だけなら、令和8・9年分は136万円以下で扶養に入れます。
  • 配偶者は207万円まで、19〜22歳の子は197万円まで、控除が残る場合があります。
  • 178万円は本人の所得税の目安で、扶養とは別です。控除額は基本38万円、19〜22歳は63万円です。
小松優馬

小松 優馬

公認会計士(登録番号43196)・税理士(登録番号151214)

監査法人での上場企業監査・上場準備CFO経験を経て独立。港区浜松町で個人・法人の税務をサポート。YouTubeチャンネル「公認会計士・税理士 小松ゆうま」運営。

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扶養に入れる年収はいくらですか

パートやアルバイトの収入で、家族の扶養の判定が変わります
パートの収入で、家族の扶養の判定が変わります

家族の収入が給与だけなら、令和8・9年分は136万円以下で扶養に入れます。ここでの扶養とは、税金の計算で配偶者控除や扶養控除の対象になることです。

この金額は、令和6年分までは103万円、令和7年分は123万円でした。

扶養に入れるかは、家族の「所得」で判定します。所得とは、収入から決まった金額を引いた後の金額です(正式には合計所得金額)。令和8・9年分は、給与が約219万円までなら、給与から74万円を引いた額が所得です。所得が62万円以下なら、扶養に入れます。

図1 家族は扶養に入れる? 30秒チェック
質問1 家族の1年間の給与は、136万円以下ですか?給与だけの家族の、令和8・9年分の目安です。
はい扶養に入れます
いいえ質問2へ進みます
質問2 その家族は、配偶者か、19〜22歳の子などですか?年齢は12月31日で見ます。
はい配偶者は207万円、子は197万円まで控除が残ります
いいえ控除はなくなります

同じ財布で暮らす家族が対象です。別居でも、仕送りで生活を支えていれば含みます。配偶者の控除は、あなたの所得が1,000万円以下(給与だけなら1,195万円以下)の場合です。あなたの事業の専従者として給与を受ける家族などは対象外です。16歳未満の子に扶養控除はありません。

控除額(税金の計算で所得から引ける金額)は、38万円が基本です。19〜22歳の子などは63万円、70歳以上の家族は48万円(同居の親などは58万円)です。

136万円と178万円は、何が違いますか

136万円は家族を扶養に入れる目安で、178万円は働く本人に所得税がかからない目安です。

図2 136万円と178万円の中身
給与の人が引ける74万円足す金額
扶養
136万円
所得税
178万円

扶養は74万円+62万円(所得の上限)です。所得税は74万円+104万円で、104万円は所得489万円以下の人が引ける金額です。ほかに所得や控除がない場合です。

たとえば、大学生のAさん(20歳)の令和8年の給与が178万円だとします。Aさんの所得税は0円です。ただし、所得が104万円で62万円を超えるので、Aさんは親の扶養に入れません。親の控除は31万円に減って残ります(次の節)。

178万円は所得税だけの目安です。住民税は、もっと低い給与からかかることがあります。健康保険や年金の扶養も、別の基準です。

136万円と178万円は、令和8・9年分だけの金額です。令和10年分以後は、今の法律のままなら131万円と168万円です。物価に応じた見直しもあります。

136万円を超えると、控除はどうなりますか

硬貨が入った2つのガラス瓶
収入が増えると、控除は少しずつ減ります

配偶者と19〜22歳の子などは、136万円を超えても控除がすぐにはなくなりません。配偶者は配偶者特別控除に、19〜22歳の子などは特定親族特別控除に切り替わります。

図3 家族の給与と控除額(令和8・9年分)

配偶者

  • 169万円以下:38万円
  • 179万円:31万円
  • 189万円:21万円
  • 199万円:11万円
  • 207万円:3万円

19〜22歳の子など

  • 159万円以下:63万円
  • 169万円:51万円
  • 179万円:31万円
  • 189万円:11万円
  • 197万円:3万円

家族の収入が給与だけの場合の、主な金額です。配偶者の欄は、あなたの所得が900万円以下(給与だけなら1,095万円以下)の場合です。超えると減ります。70歳以上の配偶者は、136万円以下なら48万円です。

16〜18歳の子や親などは、136万円を超えると控除がなくなります。

計算例

例:令和8年分で、会社員のBさんの子(20歳)の給与が179万円の場合

Bさんの控除の減少 = 63万円 − 31万円 = 32万円Bさんの所得税の増加 = 32万円 × 20% × 1.021 = 約6万5千円

子の給与が159万円以下のときと比べた増加です。Bさんの税率を20%とし、復興特別所得税(1.021)を含めた、一定の前提を置いた目安です。住民税も増えます。

控除を受けるには、何をすればよいですか

貯金箱と芽が出た鉢植え
漏れた控除は、確定申告で取り戻せる場合があります

会社員の人は原則として、勤務先に申告書を出し、12月の年末調整で控除を受けます。改正は令和8年12月1日に始まり、令和8年分から使えます。

  1. 家族の1月から12月の給与を見積もります
  2. 136万円などの目安に当てはめます
  3. 対象の家族を申告書に書き、勤務先に出します

年金を受け取っている人は、改正で対象になった家族の令和8年分の控除を、原則として確定申告で受けます。年の途中で退職し、年末調整を受けていない人も同じです。

年末調整で書き忘れても、確定申告で控除を受けられます。確定申告の義務がない人は、翌年1月1日から5年間申告できます(5年さかのぼる申告の記事)。ただし、引かれた所得税がなければ、戻る税金はありません。

自分でできるのはどこまでですか

家族の収入が給与だけなら、上の3つの手順はご自身でできます。次の失敗には注意してください。

失敗の例

  • 令和7年分の基準のまま考えた例です。給与130万円の家族は、令和8年分は扶養に入れます。申告書に書かないと、控除を受け損ないます。
  • 給与だけを見た例です。給与130万円で副業の所得が10万円ある家族は、所得が66万円になり、扶養から外れます。

次の人は、個別の判断が必要です。

税理士に頼むと何が変わりますか

税理士が夫婦に書類を説明している様子
収入を伺って確かめます

税理士に頼むと、家族全員の所得の確認から確定申告までを任せられます。

小松公認会計士・税理士事務所では、副業や不動産の売却まで含めて家族の所得を確かめます。どの控除に当たるかを判定し、世帯全体の税額を試算します。確定申告書を作り、電子申告まで行います。

料金の目安

料金は、基本料金32,000円(税込35,200円)に、所得と控除ごとの単価を足した額です。最低料金は65,000円(税込71,500円)です。

会社員の人の計算例です。給与所得とその他控除セット(社会保険料・扶養など)を各6,000円足します。合計は44,000円(税込48,400円)です。最低料金に届かないので、65,000円(税込71,500円)になります。一定の前提を置いた目安です。

ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。

この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること

制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。

小松公認会計士・税理士事務所 代表 小松優馬 登録者6,900人超

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よくある質問(FAQ)

Q1. 子のアルバイト収入が136万円を超えると、親の控除はなくなりますか?

子が12月31日に19〜22歳なら、給与197万円までは特定親族特別控除が残ります。159万円までは63万円で、136万円以下のときと同じです。16〜18歳の子は、136万円を超えると控除がなくなります。

Q2. 健康保険の扶養も、136万円で判定しますか?

いいえ、別の基準です。136万円以下でも外れることがあります。日本年金機構の案内では、年間収入130万円未満(配偶者以外の19〜22歳は150万円未満、60歳以上などは180万円未満)が要件の一つです。勤務先でご確認ください。

Q3. 住民税の扶養も、136万円で判定しますか?

令和9年度分の住民税は、令和8年の所得62万円以下で判定します。給与だけなら136万円が目安です。ただし控除額は所得税と違い、扶養控除は一般の家族で33万円です。

Q4. 国税庁のタックスアンサーに「58万円以下」とありますが、どちらが正しいですか?

令和8年分からは62万円以下です。令和8年11月時点の国税庁の扶養控除のページは、本文が58万円で、62万円は注に載っています。令和7年分は58万円以下で判定します。

免責事項

本記事は令和8年11月時点の法令・国税庁の公表資料に基づく一般的な解説です。扶養の判定には、生計を一にすること、法律上の配偶者であること、事業専従者でないこと、国外に住む親族の書類など、所得以外の要件もあります。給与以外の所得がある場合、特定支出控除や所得金額調整控除がある場合は、記事の金額と異なります。健康保険・厚生年金の扶養の詳細、住民税の計算の全体は扱っていません。計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の税額はご家族の収入や控除によって変わります。具体的な判断は税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。

参考資料・出典

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家族に副業や家賃、不動産の売却などの収入があると、給与だけでは扶養を判定できません。令和8・9年分は基準が変わり、令和7年分以前とは計算が違います。ご家族の働き方を決める前に、ご相談ください。世帯全体の税額がどう変わるかを含めて、代表税理士が直接ご説明します。

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小松 優馬

公認会計士・税理士/元監査法人

大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。税務の専門性を高めるため独立。判例ベースの適正申告・節税にこだわり、お客様の人生設計を支える税務パートナーとして活動中。YouTubeチャンネル「税理士 小松ゆうま」では税務情報を発信中(登録者7,000人超)。

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