この記事の答え
- 舗装やフェンスなどは、建物とは別に毎年1月31日までに市区町村(東京23区は都税事務所)へ申告します
- 確定申告の明細が「建物」1行の大家さんも、工事の内訳から設備を抜き出して申告します
- 令和9年度分の期限は2月1日です。市区町村ごとの評価額が180万円未満なら原則課税なしでも申告します
アパートの設備は、建物とは別に毎年申告します

大家さんには、確定申告より先に期限が来る申告があります。舗装やフェンスなどの設備は、建物とは別に、1月31日までに物件のある市区町村へ申告します。東京23区では、物件のある区の都税事務所へ出します。
この設備を償却資産といい、固定資産税がかかります。償却資産とは、土地と建物以外で、事業に使える設備や備品のうち、減価償却の対象になるものです。
部屋数が少なくても、対象になることがあります。新城市の案内は、アパートの戸数や床面積の大小を問わないとしています。
令和9年度分は、1月31日が日曜日なので、期限は翌日の2月1日(月)です。
- 令和9年1月1日
この日に持っている設備が対象です - 令和9年2月1日(月)
申告の期限です - その後
税がかかるときは納税通知書が届きます(東京23区は6月上旬)
期限と様式は市区町村の手引きで確かめてください。様式は市によって違うことがあります。
申告するのは、建物の固定資産税に含まれない設備です

建物と一体の設備は、原則として建物の固定資産税に含まれます。屋外の設備や独立した機器は、原則として別に申告します。
別に申告する
- 駐車場の舗装
- 門・塀・フェンス・植栽
- 外灯、屋外の給排水・ガス設備
- 受変電設備
- 壁掛けのルームエアコン
- 機械式駐車設備
- 駐輪設備、ごみ置場、メールボックス
建物に含まれる
- 屋内の電灯設備
- 給排水の配管、受水槽、ポンプ
- 洗面器・便器
- エレベーター
建物と設備の持ち主が同じ場合の、一般的な施工の例です。ほかの自治体では扱いが違うことがあります。
会社が持つ少額の資産は、償却資産の申告の記事で解説しています。
確定申告の減価償却の明細は、そのまま写せません

明細は申告の土台ですが、明細の行と申告の対象は同じではありません。東京都は、個人は所得税の減価償却明細などをもとに申告するよう案内しています。
申告の対象
- 「建物一式」に含めた舗装やフェンス
- 耐用年数を過ぎても使える設備
- 青色申告の少額の特例で、全額を経費にした設備
申告の対象外
- 建物本体
- 10万円未満で、買った年に全額を経費にした資産
- 20万円未満で、3年に分けて経費にしている資産
貸付け用の資産(令和4年4月以後の取得)は、主要な業務の貸付けでなければ、少額の扱いを使えません。この場合は申告の対象です。
主要な業務かどうかは、エアコンや給湯器の交換の記事をご覧ください。
注意
大家のAさんは、アパートの新築費をまとめて「建物」として減価償却していました。Aさんは、明細に舗装の行がないので、申告は不要と考えました。
これは誤りです。東京都の案内では、「建物一式」で減価償却していても、該当する資産を抜き出して申告します。工事の見積書の内訳から拾います。
出し忘れると、過去の分まで課税されることがあります
申告もれが分かると、最大で5年度分さかのぼって課税されることがあります。偽りなどの不正で税を免れた場合は、7年度分です。東京都の案内では、過去の分の納期は1回です。
計算例
例:Aさんの舗装とフェンスが300万円(令和4年中に完成)で、申告していない場合
令和5年度の税額:3万7,600円令和6年度の税額:2万9,900円令和7年度の税額:2万3,700円令和8年度の税額:0円(評価額が150万円未満)合計:9万1,200円前提は、令和8年中の指摘、耐用年数10年、標準の税率1.4%、ほかに償却資産がないことです。一定の前提を置いた目安で、延滞金は含みません。
評価額は、税を計算するもとの金額で、毎年下がります(買った値段の5%が下限)。令和9年度分からは、市区町村ごとの評価額の合計が180万円未満なら、原則として税はかかりません。この線を免税点といい、令和8年度分までは150万円未満です。それでも、申告は必要とする市の案内があります(新城市など)。
東京都は、実地調査や所得税の書類の閲覧を行うことがあります。正当な理由なく申告しないと、条例で定める10万円以下の過料の対象になることもあります。申告もれに気づいたら、市区町村へ連絡して出し方を確かめます。
ご自身で確かめること、税理士に頼むと変わること

設備の書き出しまでは、ご自身で進められます。明細の控えを見て、物件の設備を書き出し、工事の見積書と請求書を集めます。
ここから先は個別判断です。工事一式の金額の分け方、建物に含まれる設備かどうか、申告もれの直し方は、物件ごとに確かめます。
小松公認会計士・税理士事務所では、代表(公認会計士・税理士)が確定申告書を作成します。弊所が家賃と経費を集計し、見積書や請求書の内訳を確かめて、減価償却費を計算します。
舗装などを建物と分けて計算すると、買った時期や金額が明細で分かります。償却資産の申告は別の手続きなので、ご依頼の範囲はお見積りのときに確かめます。全国どこからでもオンラインで完結します。
料金の目安
基本料金32,000円(税込35,200円)に、当てはまる所得・控除ごとの単価を足した額が料金です。個人の確定申告は最低料金65,000円(税別・税込71,500円)からお引き受けしています。
通常料金での計算例です。給与があり、家賃収入が年300万円までの物件が1つの大家さんは、79,000円(税別)です。内訳は基本料金、家賃収入35,000円、給与所得6,000円、その他控除セット6,000円です。税込では86,900円です。消費税の申告と記帳代行はない前提の目安です。償却資産の申告はこの目安に含まれず、ご希望の場合はお見積りのときに別途ご案内します。
ご自身の料金は60秒見積りで確かめられます。
この論点で小松公認会計士・税理士事務所ができること
制度は複雑ですが、お客様がすべてを理解する必要はありません。難しいことは、専門家にお任せください。
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小松公認会計士・税理士事務所 代表
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初回相談は無料です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 税金がかからない少額でも、申告は必要ですか?
新城市の案内は、課税されない金額でも申告は必要としています。東京都の手引きも、1月1日に償却資産を持つ人に、増減がない年も提出を求めています。扱いは、物件のある市区町村の案内で確かめてください。
Q2. 夫婦で共有しているアパートは、2人とも申告しますか?
東京都の案内では、持分ごとに分けず、「代表者外○名」という共有名義で申告します。ほかの市区町村の扱いは、それぞれの案内で確かめてください。
Q3. 納めた償却資産の固定資産税は、確定申告で経費になりますか?
国税庁の資料は、貸付資産に係る固定資産税を不動産所得の必要経費の例に挙げています。賃貸に使う設備の固定資産税は必要経費に入れます。自宅用の部分は入れません。
Q4. 申告書が届きましたが、対象の設備がありません。どうしますか?
東京都の案内では、申告書の備考欄に「該当資産なし」と書いて提出します。すでに「該当資産なし」で申告していて、増えた資産がなければ、翌年度以降の申告は不要です。扱いは市区町村で違うことがあります。
免責事項
本記事は令和8年11月時点の法令・公表資料に基づく一般的な解説です。地方税法17条の5・20条の5・341条4号・343条・350条・351条・354条の2・359条・383条・386条、地方税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第2号)附則14条2項、地方税法施行令49条、地方税法施行規則14条、所得税法施行令138条・139条、所得税法施行規則34条の2・34条の3、租税特別措置法28条の2、東京都主税局「固定資産税(償却資産)」「令和8年度 固定資産税(償却資産)申告の手引き」、総務省「固定資産税の概要」、新城市・ひたちなか市・横浜市の案内、国税庁タックスアンサーNo.1370「不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」・No.2020「確定申告」・No.2100「減価償却のあらまし」・No.2210「必要経費の知識」、弊所の料金表の内容を扱っています。設備の区分は東京23区の例で、一般的な施工を想定しています。東京都の手引きは令和8年度版までを確かめたもので、令和9年度分の期限は法令と暦から求めています。自動車など申告の対象にならない資産、免税点の条例による例外、条例の過料の内容、虚偽の申告の罰則、延滞金の計算、テナントが取り付けた設備、リース資産、太陽光発電設備、課税標準の特例と減免、申告書の書き方、電子申告の手順、事業の割合による金額のあん分、相続した設備の引き継ぎ、主要な業務としての貸付けの判定、少額の特例の要件、耐用年数の選び方は扱っていません。記事中の計算例は一定の前提を置いた目安であり、実際の金額は設備の内容や市区町村の税率によって変わります。具体的な判断は必ず税理士にご相談ください。本記事の情報を利用したことによる損害について、当事務所は責任を負いかねます。
参考資料・出典
- 東京都主税局「固定資産税(償却資産)」(令和8年度 申告の手引き・Q&A・税額の計算例)https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/work/shokyak_sis
- 総務省「固定資産税の概要」(令和9年度以後の免税点)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/149767_08.html
- e-Gov法令検索「地方税法」(341条4号・351条・383条・386条、17条の5、20条の5)https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226
- 新城市「アパート等を経営されている方は償却資産(固定資産税)の申告をお願いします」https://www.city.shinshiro.lg.jp/kurashi/zeikin/kotei/apart-syokyaku.html
- ひたちなか市「償却資産申告関係様式」https://www.city.hitachinaka.lg.jp/kurashi/zeikin/1004382/1004402/1004408.html
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